
生成モデルに基づく条件付き確率の直感
袋のなかに白球または黒球を2個入れます。1回目の投入確率は白球50%、黒球50%です。2回目の投入確率も白球50%、黒球50%です。この袋から一つを取り出したときに黒が出た場合、もう一つが白球の確率を求めよ。
イメージで解く
以下の組合せが考えられます
W=白球
B=黒球
(1回目の投入, 2回目の投入)
(W-W)
(W-B)
(B-W)
(B-B)
この4組から、1つ黒球が抽出される組は
(W-B)
(B-W)
(B-B)
注意)黒球の取り出しは、以下の4パターン
(W-B) ➡ (W-取)
(B-W) ➡ (取-W)
(B-B) ➡ (取-B) or (B-取)
残りが白球の確率は、$\dfrac{1}{2}$
ベイズの定理で解く
1, 黒が出る確率
袋から1個取り出して黒だったという条件のもとで、もう1つが白である確率を求めます。
- (W-W) → 0.25
- (W-B) → 0.25
- (B-W) → 0.25
- (B-B) → 0.25
まず、黒が出る可能性があるのは以下の組み合わせ:
- (W-B) → 黒が出る確率 = 0.5
- (B-W) → 黒が出る確率 = 0.5
- (B-B) → 黒が出る確率 = 1
- (W-W) → 黒が出る確率 = 0(除外)
それぞれの組み合わせの事前確率はすべて0.25なので、袋から1個取り出したときに黒が出る確率を求めるための計算は以下のようになります。
$$
P(\text{黒}) = 0.25 \cdot 0.5 + 0.25 \cdot 0.5 + 0.25 \cdot 1 = 0.125 + 0.125 + 0.25 = 0.5
$$
2, 残りが白である確率
黒が出たときに、もう1つが白であるのはWBまたはBWのときです。
それぞれの寄与:
- (W-B) → 黒が出る確率 = 0.5 → 残りは白
- (B-W) → 黒が出る確率 = 0.5 → 残りは白
- (B-B) → 黒が出る確率 = 1 → 残りは黒
ベイズの定理
黒が出たときにWBまたはBWである確率を求めます:
$
P(\text{WB or BW}|\text{黒}) = \dfrac{P(\text{黒}|\text{WB}) \cdot P(\text{WB}) + P(\text{黒}|\text{BW}) \cdot P(\text{BW})}{P(\text{黒})}
$
$
= \dfrac{0.5 \cdot 0.25 + 0.5 \cdot 0.25}{0.5} = \dfrac{0.25}{0.5} = 0.5
$
結論
黒が出たとき、もう1つが白球である確率は 1/2 です。