統計量(z値とt値)
標本xが正規分布$N( \mu , \ \sigma^2 )$に従う場合
$Zvalue = \dfrac{標本平均\ – \ 母平均}{\sqrt{母分散}}= \dfrac{\overline{x}\ – \ \mu}{\sigma}$
しかし推定の場合には母分散は未知の場合が多い.そこで,標本平均の$\sqrt{標本不偏分散}$を使用してt値を求めます (不偏標準偏差と呼ばれることもある).
$Tvalue = \dfrac{標本平均\ -\ 母平均}{\sqrt{標本不偏分散}}=\dfrac{\overline{x}\ – \ \mu}{s}$
これは正規分布には従わず、自由度 $n-1$ の t分布 に従います
付録
chat GPTの答え

分散の違いについてChatGPT様にお尋ねしてみました


分散の演算の重要な性質
$V($ 定数 $) = 0$
$V( X +$ 定数$ ) = V(X)$
$V( X + Y ) = V(X)+V(Y)$
$V( cX ) = c^2*V(X)$
証明

なぜ不偏分散はn-1で割るのか?
標本分散(サンプルの分散)は、分母にサンプルサイズ n を使用するため、分散の推定値は実際の分散よりも少し小さくなります。


標本分散の期待値は、真の分散から$\frac{\sigma^2}{n}$の分だけ過少評価することが分かりました。このバイアスは、サンプルサイズが小さいときに顕著に表れます。これは、標本平均が偏差を完全に反映できないこと原因です。標本平均は、母平均とは異なるため、偏差が実際よりも小さく見積もられることがあります。
$E[\frac{1}{n}\sum(x_i-\overline{x_i})^2]=\sigma^2-\frac{\sigma^2}{n}$
このバイアスを修正するために、分母に n-1 を用いる不偏分散を計算します。こうすることで、自由度を考慮し、分散の不偏推定値を得ることができます。この n-1 は「自由度」として知られており、標本平均の計算に1つのパラメータ(自由度)が使用されることを補正しています。したがって、正確な分散の推定や統計的検定を行うためには、不偏分散の使用が推奨されます。特に標本サイズが小さい場合には、この補正が非常に重要になります。
$\sigma^2=E[\frac{1}{n-1}\sum(x_i-\overline{x_i})^2]$
参考
西内啓、統計学が最強の学問である[実践編]データ分析のための思想と方法 数学的補足p6-12
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