名義尺度のベクトル
Rでは、名義尺度と順序尺度をファクター型に指定しなければなりません。ただし、文字が入力されているベクトルは、自動的にファクター型となります。数値が入力されている順序尺度(ステージやレベルなど)は、ファクター型に変更しなければなりません。間隔尺度と比例尺度は特に指定する必要はありません。
名義尺度はファクター型(カテゴリカルデータ、カテゴリ変数)として扱います。順序尺度もファクター型(カテゴリカルデータ、カテゴリ変数)として扱います(ただし、levels 引数で順序を指定します)。間隔尺度、比例尺度は、通常の数値ベクトル(連続変数)として扱います。
テキストデータは、「”」で囲みます。「“」ではありません。
R
day <- c("月曜日", "火曜日", "水曜日", "木曜日", "金曜日", "土曜日")
print(day)
> day <- c("月曜日", "火曜日", "水曜日", "木曜日", "金曜日", "土曜日")
> print(day)
[1] "月曜日" "火曜日" "水曜日" "木曜日" "金曜日" "土曜日"
データフレーム
エクセルで作成するような一覧表を「データフレーム」と呼びます。これまでの変数をまとめて一覧表にします。データフレームに名前をつけます。ここでは、dataという名前にします。
例)日常の臨床記録で見かける1週間のデータを統計学的に考えてみます。
以下のようなサンプルを使用します(架空のデータです)。患者Aさんの収縮期血圧を考えます。1週間(月曜日~土曜日)PT前後に血圧を測定したときの結果です。
月曜日, AM, 屋外歩行の前後で測定
火曜日, PM, 屋内歩行の前後で測定
水曜日, AM, 屋内歩行の前後で測定
木曜日, AM, 屋内歩行の前後で測定
金曜日, PM, 屋外歩行の前後で測定
土曜日, PM, 屋内歩行の前後で測定
ベクトルからデータフレームを作る

R
pre <- c(112, 138, 124, 120, 136, 142)
post <- c(138, 139, 136, 130, 143, 140)
day <- c("月曜日", "火曜日", "水曜日", "木曜日", "金曜日", "土曜日")
time <- c("AM", "PM", "AM", "AM", "PM", "PM")
place <- c("屋外", "室内", "室内", "室内", "屋外", "室内")
data <- data.frame(pre, post, day, time, place)
print(data)
> print(data)
pre post day time place
1 112 138 月曜日 AM 屋外
2 138 139 火曜日 PM 室内
3 124 136 水曜日 AM 室内
4 120 130 木曜日 AM 室内
5 136 143 金曜日 PM 屋外
6 142 140 土曜日 PM 室内
エクセルのような表で確認したい場合は、View関数を使用します。
R
View(data)

データフレームから変数preと変数postだけを抜き出したデータフレーム(pre_post)を作成。
R
pre_post <- data[ ,c("pre", "post")]
print(pre_post)
> print(pre_post)
pre post
1 112 138
2 138 139
3 124 136
4 120 130
5 136 143
6 142 140
データフレームからベクトルからを抜き出す($)

R
pre_2 <- data$pre
print(pre_2)
mean(pre_2)
sd(pre_2)
> print(pre_2)
[1] 112 138 124 120 136 142
> mean(pre_2)
[1] 128.6667
> sd(pre_2)
[1] 11.77568
コメント欄 『間違い』や『分かりにくい部分』などのご意見もお寄せください